2025年9月レストランの「ノンアルコールペアリング」深化。京都ルノーブル様でのプロ向け講義レポート

2025年9月1日、京都の美しい洋食器の殿堂「ルノーブル」にて、井澤コーポレーション様主催のテーブルウェア展示受注会が開催されました。

今回、当協会は講師:澤田が担当いたしました。

「シェフ・プロ向け:レストランにおけるノンアルコール開発」というテーマで講義を担当。午前・午後と2部制で行われたセッションは、おかげさまで満席御礼。会場は、これからのガストロノミー界を担うシェフや飲料担当者の熱気に包まれました。

目次

なぜ今、ノンアルコールペアリングが求められているのか?

近年、健康意識の高まりや「ソバーキュリアス(あえてお酒を飲まない選択)」というライフスタイルの浸透により、レストランでの飲料提供のあり方が劇的に変化しています。

「お酒が飲めないから、お水かソフトドリンクでいい」という時代は終わりました。今、求められているのは、アルコールペアリングと同等の体験価値、そして料理の世界観を増幅させる「ノンアルコールペアリング」です。

そこで今回はティーペアリングを論理的に構築する、感覚だけに頼らない「ノンアルペアリング設計の7つの視点」を講義でお話させていただきました。

講義中のテーブルに置かれた、琥珀色のノンアルコールドリンクのテイスティンググラス

お茶をベースにしたティーペアリングには、ワインとは異なる「香りのレイヤー構造」が必要です。ミクソロジーティーペアリング協会 澤田侑実 を講師に迎え、以下の高度な設計手法を伝授しました。

●香りの設計手法: トップノートからベースノートまで、重層的な香りの作り方。

●モチーフと素材の選び方: 料理のメイン食材に対して、どのお茶の要素をぶつけるか。

●骨格(ストラクチャー)の構築: アルコールの熱量に代わる、タンニンや酸のコントロール。
(※他、講義ではさらに踏み込んだ7つのロジックを解説)

単なる「お茶」を「料理のための飲料」へと昇華させるプロセスに、参加者の皆様からは「非常に詳しく、論理的でわかりやすい」との声を多くいただきました。

【実習】日本茶で再現する「樽熟成」と「赤ワイン」の衝撃

座学の後は、実際に手を動かす「ブレンド実習」を行いました。ここでは、ミクソロジーティーペアリングが誇るノンアルコール開発の知識と技術を余すことなく披露しました。

赤ワインのような色のノンアルコール・ティードリンクと講義資料

① 日本茶で作る「樽熟成」のノンアルコール

日本茶が持つポテンシャルを最大限に引き出し、特定の素材を掛け合わせることで、まるでウイスキーのようなスモーキーで複雑な熟成香を立ち上げました。

② ブランデーのような芳醇なニュアンス

アルコール特有の「鼻に抜ける揮発感」と、喉を通る際の「重厚な甘み」。これをお茶の成分バランスのみで再現する手法は、多くのシェフに驚きを与えました。

③ アメリカンオーク熟成の赤ワイン風

赤ワインのボディ感を支えるタンニン、そしてアメリカンオーク由来のバニラやココナッツの甘い香りをスパイス・ハーブのブレンドで構築。肉料理に負けない力強いノンアルコールの誕生です。

ミクソロジーティーペアリングの講義テキストと、赤いティードリンクのグラス

受講者の皆様からの声

講義終了後、参加されたプロの方々から大変嬉しいフィードバックをいただきました。

「非常に詳しい内容で、これまで感覚的だったペアリングが論理的に整理されました!」
「お茶だけでこれほどアルコールのニュアンスが出せるとは驚きです。とてもわかりやすく勉強になりました。」

プロの現場で即戦力となる知識を提供できたことは、当協会にとっても大きな喜びです。

結びに:お茶で食卓の未来をクリエイトする

「ペアリング」とは、料理と飲み物が合わさることで、単体では味わえない「1+1=3」の感動を生むアートです。

ミクソロジーティーペアリング協会では、今後もティーペアリングの技術を通じて、日本のレストラン文化のさらなる発展を支援してまいります。ノンアルコール開発やスタッフ教育、イベントの企画など、お気軽にお問い合わせください。

ペアリングの考え方と学びにつなげる

この講義で扱った素材の組み合わせや料理に合わせる考え方については、ティーペアリング・ミクソロジーティーペアリングの定義をご覧ください。基礎から学びたい方や仕事に活かしたい方へ、講義・資格コースもご案内しています。

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この記事を書いた人

澤田侑実(さわだ ゆうみ)
ミクソロジーティーペアリング協会 代表理事。ティーブレンダー、ノンアルコールペアリング・ティーペアリング専門家。愛知県常滑市を拠点に活動。
2014年にティーブレンダーとして独立。日本茶・紅茶・中国茶・ハーブ・スパイスを組み合わせたティーブレンドや、ノンアルコールドリンクの開発・監修を手がける。料理の味・香り・質感・温度・余韻から逆算して一杯を設計するティーペアリングを専門とする。
坂井宏行シェフ・勝又登シェフによる美食会でのノンアルコールペアリング、名古屋のフレンチレストラン「ラディージュ」での年間ドリンクディレクション、京都ルノーブルでのプロ向け講義や専門学校での特別講義などを担当。活動は中部経済新聞などで紹介されている。

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